自由って何だろう? – 静ラ研V 北さんの講演

以下の内容は、ブログの録音から書き起こしたものではなく、自分の汚いメモをたどり、Twitterのまとめサイトをたどりつつ、自分の考えを通してまとめたものです。そのため、例えカギ括弧やフォントの変更など、体裁上引用のようであっても北さんの直接的な発言ではないこと、話題の内容やその配列については、事実と異なる場合があり、文責はSpanishMoss本人にありますので、ご了承ください。(まぁ、前回の記事もそういう但し書きが必要だったのですが)

フルボッコからのスタート

北さんの講演は、会社に依存しない自由を得るためにという主題(正式な題は忘れてしまったのですが)でのお話でした。以前、タスクセラピーで聞いたときのように、「エピローグ」から始まりました。

6年前の北青年(今でもかなり青年ですが)は、かなり怠惰な生活を送っていたようで、「いつか本気出す」という思いを抱えつつ、ゲームやテレビ三昧の日々で、そして仕事では「デキル上司」にボコボコにやられて、単なる形容だけにとどまらず、本当に枕を涙で濡らし、涙溜まりを作っていた。

そんな中、少しでも前進している感覚を味わいたいと思い取り組んだのがブログだった。そして、そのブログを書き続けていくにつれて、「利他の精神」に目覚めていき、現在のように、本を書き、セミナーを主催するに至った。

北さんは、ブログをやりつつ、「シゴタノ!」に記事を書きつつ、本を出版しつつ、東京ライフハック研究会を主催しつつ、アシタノレシピをまとめつつ、という「何人いるんだ?」的な活躍をされています。これが、本業をがっつりやりながらとはとても思えませんね。ただ、その歴史には、ごくごく身近な「いつか本気出す」と人生に多寡をくくっていた時があったというのは、驚きでもあり、望みでもあるような気がします。

思い過去でありながら、明るくにこやかに話すその姿は、まさにスポーツマンですね。きっと学生時代や社会人時代でも選手やコーチとして取り組んだバレーの影響があるのでしょう。

なお、講演の後の質疑での話ですが、ブログを始めた時には、本の著者を驚かそうと、本の1セクションの分量を目指して2セクション分を書いて、削っていたとのことです。その気迫と、実行力に脱帽です。(堀さんからは「多すぎる」とツッコまれてましたが)

「どこで」じゃなくて、「何を」するか

自立的であることが大事である、と北さんは言います。

立場とか環境に依存せず、自分のやりたいことができるように自律することが自由であることそのもので、フリーであっても会社勤めをしていても、いくらでも制限はのしかかってくるし、逆にいくらでも自由でありうるのだと。だから自分の仕事というのは、仕事の内容で言うべきであって、立場をいうのはあまり良いことではない。会社でしかできないこともあるのだから、自分の専門性に誇りを持ち、会社と互いに尊敬し合うことのできる対等な関係を構築すべきだし、対等な関係であるためには、社外での交流を図って、会社とは別の「人生の柱」をつくることをが大事である。

私もよく勤め先で仕事を規定することがあります。言葉だけの話かもしれませんが、自分の意識の深層からのものと考えると、そう軽く見過ごせるものではないのかもしれません。私の場合、説明が下手なのもありますが…。これを踏まえると、今の私なら、OSという言葉も一般的になりつつあるので「私は、OS屋さんです」とかでしょう?

また、会社外の人脈というのも、我が意を得たりというところでした。二歳児に手を焼いている奥さんを置いて静岡ライフハック研究会に来ていることもそうですが、ここ1年くらいのところではありますが、会社だけの人生ってどうなんだろうと模索していたところだったので、本当に腑に落ちたポイントでした。

今の危機的状況、それこそがチャンス

そして北さんは今の状況をマクロに論じます。

今は激動の時代であり、旧態依然とした意識では乗り越えていけない。会社も今までのように人を育て、DNAを継承していく余力はないため、自分は自分自身が外で育てていかないといけない状況である。しかし、正にそういう激動の時代こそ、自分たちがパイオニアとして自由に生きることのできる時代に他ならない。明治に生きたパイオニアである文豪達は、後進国だった日本を発展させるために、自分の持っている知識を人のために使ったのだ。

幸いにも、私が勤めている会社では、個人のスキルアップにはよく対応してくれています。でも、経費節減何だというと、真っ先に切られる綱目であることは確かですし、会社でお膳立てしてもらったスキルアップでは、失敗したらどうしようというつまらない「雑念」が入ります。

それ以前に、勤め先では教育関連予算があまる傾向にあるという、非常に悪い意味で安定した職場の問題があります。IT業界でありながら、20〜30年来の古い分野であり、構成しているのが一般的なIT業界のイメージからはありえないほど高齢化が進んでいることが一因としてあると思います。

でも、だからこそ、そんな環境を改善するために、パイオニアとしてアクションをとることで自由になれるのだ、北さんの講演は、そう私に訴えているように思いました。職場に徐々に増えてきている新しい人たちのためにも、今までの仕事に閉塞感を感じている旧い人のためにも、この静ラ研をはじめとする場で学んだことを、今の職場に受け入れやすい形でフィードバックすること、これが今の私の課題ですね。

世界征服!

クリス・ギレボー、今回の静ラ研では一つのキーパーソンになりましたが、彼の提唱する「世界征服」で北さんは講演を締めました。もちろん、この「世界征服(World Domination)」というのは、悪の組織がアレコレするようなものではなくて、世界を自分の理想の場とする、という意味です。詳細については、こちらを。

世の中をガラリと変えるのは難しいけれど、この会場の一人一人が少しずつ力を尽くしていくことで、結果として世の中をかえていくことができるのじゃないか、という呼びかけでもありました。

ブログを通して「利他」の行動を淡々と繰り返すことが、実は自分の夢に対する「応募」であり、自分の夢を実現する場:コミュニティづくりである、という原理を体現している北さんですから、その世界征服のお誘いに乗せられたのは、私だけではないと思います。「ブログ(これです)をかかなきゃ!」と軽く浮き足立ったくらいです。

最後に

テクニックではなくて、自分の経験からにじみ出た知見を伝える講演であり、利他の精神にしても、自分が何をやるのかが大事という考え方にしても、一つ一つが聞き手を励まし、動かす講演でした。

特に、最後に引き合いに出されていたクリス・ギレボーの「世界征服のためのやさしい手引き」は、どこで紹介されていたのかは忘れました(まさに堀さんのサイト Lifehacking.jp だったかもしれません)が、その言葉のインパクトからとても気になって印刷したのを覚えています。ただ、じっくり読めていませんでしたし、それを実行に移すこともありませんでした。この本と、クリス・ギレボーの名前が今回の静ラ研で驚くほど繰り返され、この熱い講演でも言及されたことは、この場にこなければ得られなかったセレンディピティだったのかもしれません。

追記

すみません、このサイトは、静ラ研Vの講演等に触発されたのを契機に見切り発車で作成したもので、パーマリンクが変わったり(パーマじゃないじゃん)、ちょろっと書きかけの原稿が見えたり、愉快なアクションが多々見受けられてしまうかと思います。
そこのところ、かなりヒドイところも多々あろうかと思いますが、ぜひ寛容な態度にて見逃して頂ければ、あわよくばご指導いただければと思います。

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