笑ってお仕事!
昔懐かし、Windows3.1のキャッチコピーですね。
覚えている方ももう少ないのでしょうが。
TVCMを見た当時は「笑って仕事って、何だよ、ふざけてるのか?」と思った覚えがあります。
一つには、そのころ、Windowsがまともに動く環境がなかったので、こんなので仕事ができるか!と思ったのも理由ですけれど、
仕事とはまじめに取り組むもの、という固定概念があったからですね。
経験上、まじめさというのは一定量しか生み出せないエネルギーみたいなもののようで、べき論で「まじめに仕事」ができるのには限度があるようです。
今、ふりかえってみると、Windows3.1で笑って仕事ができたかということとは別に、「笑ってお仕事」という言葉には、普遍的な真理が含まれているように思います。
つまり、こういう考え方です。
仕事も遊びの要素を取り入れると楽しくなる
これは、この本からの一フレーズです。
4つの方法
タイトルにあるとおり、「モチベーションに左右されずに結果を出す」方法として、4つの方法をこの本では挙げています。
- 「困る」状態を作る
- 自分の「特性」を見極める
- 「適正な目標」を立てる
- 「面白く」する
いずれも重要であることが納得できる話です。紹介したフレーズは、第4の方法:「面白く」する、にあります。
仕事を面白くする訓練
仕事に限りませんが、物事を面白くするためには、固定観念、思考の枠組みを取り払って視点を変えることが必要になります。
ただ、私も固定観念にはとらわれやすいタイプですので、これが意外に難しい。
この本では、訓練として「1年間、毎日、通勤方法を変える」ことに取り組むことを紹介しています。
「1年間、毎日、通勤方法を変える」と聞いて、「楽勝!」と思ったでしょうか?それとも「こりゃ大変だな」と思ったでしょうか。
私は「こりゃ大変だな」と思いました。交通手段を変えるとか、ルートを変えるにしても、1年間は続きません。
そこで、視点を変えることが必要になってきます。別に、交通手段やルートを変えることに限定した課題ではないので、この本では「スキップで通勤」「笑いながら通勤」というバリエーションを紹介しています。
「方法」というよりは、自分の「状態」といった感じですが、つまりは色々な着眼点を持つための訓練なわけですから、「方法」という言葉を極力拡大解釈する必要があるのかもしれません。
面白くするために、枠組みを取り払う
枠組みというものは便利なものですが、人の思考を縛る枷にもなります。「通勤方法」という言葉に対して、交通手段やルートなどをさっと考えつかせたのも枠組みでしょうが、それ以降の発想をとざしたのも枠組みの力です。仕事が面白くない、というのも、今までの枠組みのなかで仕事を捉えているからに他ならないのです。
その枠組みを外してみるために、旅をはじめとした体験を積むことをこの本では勧めています。自分の生活自体を相対化して捉えてみることができるから、そして、体験を増やすことで他人の話にも疑似体験できるようになるわけですね。
どういう着眼点を持つか
私も毎日同じ事の繰り返しだなあと感じることがあります。でも、毎日仕事の対象はそれぞれ違っていますし、誰と何の話をしたのかも当然ながら違います。
どういう着眼点でみているか、がポイントです。
例えば、GTDなどで行う定期レビューも、仕事に対応しているその瞬間の自分ではなく、時間をおいて客観的に見ることができるようになった自分が過去を振り返ることで、枠組みをとりはらって、日々の違いに着目できる、という効能があるのかもしれません。
GTDという枠組みが思考の枠組みを取り払うことができる、というのも面白いですね。
このブログも、自分が日々感じていることを見つめ直し、整理し直すことで、自分の枠組みを意識する訓練とも言えます。
最後に、この本の終章にあった言葉を引用して、この訓練にくじけそうな自分を励まそうと思います。
振り子がマイナスからプラスに転じるまでに時間がかかるように、すぐにリターンとはいかない。「○○をやるとすぐに効果が現れます」といった、思わず飛びつきたくなる広告コピーのようなことはない。成果は3週間後かもしれないし、一年後かもしれない。ポイントは、振り子を信じられるかどうか。
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