今日、ふと、YouTubeを散策していたら、イギリスの名指揮者、サー・コリン・デイヴィスが今年の4月にお亡くなりになっていたことを知りました。
今更ながらではありますが、氏の「春の祭典」を30年来聞き続けてきた(もちろん、聞きっぱなしじゃないよ)者としては、謹んで哀悼の意を表さざるを得ません。
中学生時に盟友の古頭氏より紹介していただいた、氏とアムステルダム・コンセルトヘボウの「春の祭典」は、未だに私のクラッシックの原点であり、(まぁ、いろいろ偏っていますが)起点であったことに間違いはありません。それほど、件のレコードは印象的でした。今でも春の踊りのあの強烈なティンパニは他演には敵わぬところであり、凡百のハルサイに物足りなさを感じるゆえんでもあります。
初めて私が購入した時はLPでした。CD化された当初は異なるジャケットイメージでしたが、再度復刻したのを見、一瞬中学時代に戻ったかのような既視感を感じたものです。それほどに、この音楽は、ジャケットから何からが私のクラッシックの基点でした。
FM-TOWNS(富士通の最後の独自プラットフォームを飾った銘記であり、初代は私がジャンク屋で買って自転車で運んだ思い出深い機種)のオープニングCMのBGMになったのも浅からぬ縁です。私にしてみれば、春の祭典初演ほどの衝撃だったのだがなあ、FM-TOWNS。FM-77AVに引き続いて南野陽子がCMやってましたね。宮沢りえでも観月ありさでもなく。
今はその音楽も、ジャケット写真と共に、YouTubeで体験することができます。いい時代になったものですが、あの頃、腐るほど聴いても飽きなかった時代を、今のその世代の人たちは感じることができないんでしょうね、そもそもあのLPジャケットの存在感自体が今となっては貴重なんだしなあ、フシシ。と、一人懐かしんでいる今日でした。
あらためて、デイヴィス翁のご冥福をお祈りいたします。ピアノが買えずにクラリネットから始めざるを得なかったところからナイトの称号を戴くまでになった氏の人生には悔いの無いものだったと思いますが。
そういえば、氏のレコードを私に教えてくれた古頭君は今一体、どこで何してるかなあ。
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